Eno.224 ナンナ•セファレイエ

■ ……これがサバイバルってやつなのね

起きた時にはすっかり日が昇ってしまってたし、お魚がとれないって会話が聞こえてきたから、森の方へ行った。
でも、森もあんまり食べ物になるようなものが落ちてなかったわ。
探しても探しても見つかるのはお弁当に入ってる草ばかり。
……幸い、まだ蓄えが残っているから焦るほど追い詰められているわけじゃないけれど、状況がますます悪くなってるってことはわかるわよ。
むしろ、これだけ人も居れば、こんな島の食料あっという間に尽きるでしょうし、よくここまでもったなって感じよね。

今は下手に動くのは避けて、消耗しないようにするのが最優先。
動かないことも、サバイバルでは重要だ……なんてママが言ってるような気がする。
そういうわけで、今日はゆっくりおやすみすることにするわ。
この数日間働き詰めで動きっぱなしだったし、身体を休めるいい機会……うん、やっぱり休むなら拠点が一番ね。
ふぁーあ……おやすみなさーい。

ん? そういえば、あのパパならママに怒られようが時空魔法を使ってでもすっ飛んで来そうだし、ママもエルフのおじいちゃんにあたしの場所探させて、転移魔法で助けにきそうなのにこれだけ来ないってことは……もしかして、あたしがここに飛ばされたの知ってて放置してたりするのかしら……?
もしかして、あたし、試されてる……!?
ええ……でも、ママってそういうところあるからなあ。
ええー……勉強しないあたしへのお仕置きかしら。
ええーー……まあ、もしそうだったら、助けは確実に来るってことだから安心といえば安心だけど……ちゃんと脱出出来たら褒めて欲しいなぁ。
まあ、ナンが魔法を暴発させたのが悪いって言われたらそれまでなんだけどさーーーー!