■ 無駄という名の贅沢

「分かってますよう、無駄なことだって」
ユウリさんの石像を造りました!
ユウリさんも私の石像を造ってくれました!

「あれだけの資材があれば、いくつ即席医療キットを作れるか」
八尋さんたちがクラッカーを鳴らしてくださって。
気が付いたら私もクラッカーを作って鳴らして。
そんなバカなことをする時間。自分でも愚かだと分かっているんですが

「それでも、嬉しかった。楽しかったんです」
クッションもそうですが、生存に直接関係のないものを……
悪い言い方をすると不要なものを作ることの意味なんて、考えた事もありませんでした。
けれどそれらは想像以上の活力となって……
考えてみれば、本来の日常生活にもそういった娯楽が沢山満たされていた事を
今更ながらに再認識したんです。

「それはきっと、体験しないと理解できないことなのでしょう」
どうかしてますよね。いつこの島からすべての食料が尽きてもおかしくないのに。
いつこの島が沈んでしまっても不思議ではないというのに。
こんなひと時が、いとおしく思えてしまうなんて。