■ それはとても
大きい悩みだ。
身体が寝ている間に書いているこの記録が、
あの身体に見つかってしまわないように願っている。
最初は身体も慣れない環境のようで、全然眠りにつけなかったようだ。少ししか書けなかったのもそのせいだ。
ワタシは、あの身体の腹の中から、見ている。
触れられた時はどうすべきかと思ったが、ワタシの姿は外に見えてはいなかったらしい。
そしてここでは、ワタシは元の姿に戻れない。
力が足りないのだ。
ああ、あの身体とワタシの存在は違うもの。
……いや、そうした、と言わざるを得ないか。
ろくに戦えぬ、そして力を求めぬ弱者など不必要。
せいぜい光の中で溺れ、
闇に包まれて崩れ落ちるが良い。