■ 記憶
私は普通の中学を出て 普通の高校に進学した 普通の人間です
ただちょっとだけ他の人より成長が早いだけの ふつうの
高校に上がる頃にはもう大人の女性と間違われるくらい早く
それがいけなかったんでしょうね
女子からは疎まれ虐められ だれひとりとして味方と言える人なんていませんでした
男子からは毎日身体を触られたり胸を見られたり すごく恥ずかしくて嫌でした
電車に乗ったときだって……
たから必死で笑顔を作って我慢しました
我慢して我慢して我慢して
我慢していたら きっと報われると信じて
でも、それがよくなかったんですね
私は女子に呼び出され………されて、男子に囲まれて………されて
生きるのが嫌になって…………
海に 身を投げたのに