Eno.375 通りすがりのポニテ女

■ 背に腹を変えたら死ぬに決まってるでしょ ダメです

いちるの望みをかけて砂浜にサメが打ち上げられてないかなー……と探してみましたが
全っ然っ見つかりませんでーした!!
ばかぁ!!!!!

こ、こうなったら……致し方ありません
食べましょう、チョコレートシチューを……恐怖のチョコレートシチュー
まあネタ元のやつじゃないんで死ぬことはないと思いますけど、記憶補正がね……


>> 実 食 <<


ぐぉえーーーー……って叫ぼうと思ってたんですけどあれ?普通においしい

えっ……
えっもしかしてあの髭無しドワーフの方が私より料理上手いんですか?
嘘でしょ……(両手両膝を地面について絶望のポーズ)

ちょっと女子としてのあいでんててーに大地震を食らったんですけど
マジで勘弁してくださいよちょっと本当マジで




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あのドワーフとチョコレートシチューには本当してやられたと思いました。思いましたけど
それ以上に大事な事を思い出しました

私、考えないように考えないようにしてましたけど、
もうあの生まれ故郷の事ほとんど上っ面くらいしか覚えてなかったんですね
チョコレートシチューのようなものが枕元にお供えされてた時も、
妙な夢こそ見ましたが恐らく彼の記憶にあるほど鮮明な内容ではなかった事でしょう

…………

迷うこと(歩いていく)、迷わないこと(忘れていく)
迷うもの(未来を見失い)、迷わされるもの(過去に見放され)
生存に迷い、正気が揺れて、後悔に沈み、やがて全てを諦めて
そして死地を求めてまた歩きだす。……そしてまた、生き迷う(死に損なう)
ひとりが迷えば(身を投げれば)みな迷うというもので(後を追う者が現れて)
散々迷った末に、どうせまた迷うならと自棄を起こして


……そうですね。そろそろまた道に迷いたいと思っていた所だったんです


気の迷いは鬼(得体の知れぬモノ)の間寄い(付け入られる隙)を生むといいますし

その鬼が、妹たちだったら……と考えていました。それがきっと私の本望だったんですね