Eno.44 相田 緋溺

■ 日記 その7

便箋に書いてあった内容から、周りの人たちが海を見ながらソワソワしているのを感じる。
落ち葉でも集めて煙の出やすい焚火とか試してみようかな。
シマンジャーの頭の上で焚火したら目立つかな。……目立つだろうな、島民に。

周りのソワソワしてる人達の空気にあてられて、俺ももう新しい罠とかを設置する気にもならなくて、今日は集まった小動物たちを処理して過ごしてた。
船が来そう!っていう時に森にいたらなんて考えると、一日分ぐらいの食糧は確保して砂浜にいたいと思う。

……まぁ、そんな思いで肉を処理してたはずだったのに、焼き終えたところで満足して周りの人に結構配っちまったんだけどな。
食べ物を分けてくれたり、何かと気にかけてくれる人が多くて、独り占めなんてできそうにねぇや。

さ、きっとあともうひと踏ん張りだ。