Eno.464 クラリス・パーペチュアル

■ 寝落ちしてた

簡素な記録を残してしまった。
でも実際、今日には船が来るはずだ。

せっかくだから二つ目の石像も建てた。
今度はこの島で私が作った服を着たススキと私。
船に乗っているひとたちがこれを見付けてくれたらいいが。
少し恥ずかしい反面、私の芸術をわかってくれたら嬉しいとも思う。

そういえばススキもこの島の思い出を作っていた。
一週間共に過ごしたせいか、別れが惜しくなってきてしまう。
何処かでまた会えるだろうか?
……いいや、いつかまた会えると信じよう。

水と食料は……持ち込めたら持ち込めるだけ持ち込む。
駄目なら諦めて、最低限の小物だけ持って帰ろう。

それから……

もし万が一、次にこの島に漂着してしまったひとのために書き置きを残そうか。
ボトルに詰めれば海水で濡れないはずだ。
或いは、最初の便箋がまだ残っているかもしれないが、何処へやったか。
少し探してみて、もし無くしてたら書き直そう。