Eno.433 若葉博士

■ 記録021

昨晩、"鳥人"と友好的にレポートの交換をすることが出来た。


現生人類とは違う視点から見た報告……これは大変興味深い。


そもそも、恐らく彼らの感覚器官は人類と違うのだろう。我々の目には見えないもの、我々が知覚出来ないもの、我々が感じることが出来ないものも感じられるようだ。

生物として、知覚によって得ている情報量は人類と比にならない程多いのではないだろうか。


そして『檻』という推察。


島自体が私たちを喰らうのか、彼の知覚している『敵』が私たちを喰らうのか……。

あるいはそこまで全てが1つの概念的な存在なのか……。つまり、まるで臓器のように別の役割を持っているのか……。

あの木々も『敵』の一部なのかもしれないな、バームクーヘン型の木の実など、そもそも異常でしかない。釣り餌……。


どちらにせよ、「見えていない」私が一人で解釈できるような代物ではなさそうだ。