Eno.29 ハク・エセルバート

■ 7日目終 『Call of my friends』


「 Ia Ia Eihort  」


「 名前は ハク・エセルバート 」 


「  Eihortの眷属  」


目が覚めたら無人島に漂着していた、Eihortの雛。
父である主である旧支配者Eihortより『記憶を曇らせる』の呪文を受け、
中途半端に記憶喪失のまま、わおーん島に流れ着いた。


Eihortは、過去にホストとして働いていた人間の記憶を雛に埋め込み、とある実験を行っていたが、失敗に終わった。


父親から捨てられた彼は、『Eihortの雛』ではなく『ハク・エセルバート』として生きていくのだろう。


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ここは海の孤島、わおーん島。
訳の分かんない無人島で、スケベ犬がみんなのアイドルなんだ。


…つか、あいつさ?俺のことをおもちゃだと思ってるか知らないけど、いっつも馬鹿にしてくるんだぜ?
いつのまにか“わおん政府”なんてふざけた組織が出来てるし!まーじふざけんな!って感じ!

…で、その犬の相棒リーも暑っ苦しい男でさ?俺のこといじってきたり背負い投げしたりしてくるんだぜ!?
…ま、色々相談に乗ってもらったから許してあげるけど。

水の守護神ことくっしーは最近、俺にだけなんか生意気になってきたし。向こうに帰ったらぜ~~ったいに弄りに行ってやろうって思ってる。

プラシオちゃんは、できれば安全で平和な世界に行ってほしいな。俺たちの世界に来てもいい…と思うけど、俺は勝手が分からないからな…。もし来てくれるとしたら、その辺はくっしーとまいまいに丸投げするか。
あと、欲を言えば、男の子よりやっぱり女の子になって欲しいな。あの手の子はきっと化ける。かわいいし。


ななちは体調不良でダウンしてるけど、大丈夫かな?まいまいも心配してるだろうし、起きたらまた遊んであげて欲しいな。俺も可愛い子とはもっとお話したいし?



あ、そうそう。
まいまいは…って、もうこんな時間か。

ごめんね?彼女を待たせてるんだ。


それに、まいまいの良いところは日記にだって残してやんない。
俺だけが知ってればそれでいいしね。



…これが、この島で一緒に生活した…ヒト※たち。
(友達、と書きかけて、照れたのかぐしゃぐしゃと消されている)


まあ、退屈はしなかったよ。ありがと。
じゃあ、名残惜しいけど、また後でね。






願わくば。
皆の行く先に…祝福の光が多からんことを。


願わくば。
運命の糸が、再び絡まることがあれば…また会えると嬉しいな。






7日目終 -『Call of my friends』-