■ 夜空を照らす陽

七日間を生きられたお祝いに、宴会を。

宴会の中、丁度船が現れた。

みんなで必死にその船に気づいて貰えるように、
叫んだり、光ったり、
石像の上で灯りをつけたり、
小屋を燃やし……うん、燃やしてみたり。

その船はこちらに気づいてやってきた。

もうすぐにこの島も沈むみたい。

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みんなが帰る世界のことを話している。

僕は寂しくて、なかなか輪に入れなかった。

あまりに楽しすぎて、一週間だけじゃ勿体なくて。

りると一緒に、寂しいねってお話しをして。

でも……またどこかで会えるよねって、元気づけて貰って。

なんとか、眠ることができた。

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みんなまだ眠っている。

今のうちに……殺してしまえば、ずっと一緒にいられるかなぁ。

そんなこと、ぽつりと呟いたらリーシンくんに窘められちゃった。

しっかりしてる子だな、って。

……ポラロイドカメラでみんなの寝顔の写真を撮った。

スマホは充電が切れてしまっていて、撮ることは叶わなかったけれども。

このカメラが使えて良かった。

島から帰っても、思い出になる、忘れられずにいられる。

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気にかかっているのは、白の事。

その黒い羽が、不吉を呼ぶとして、いろんな人から迫害されてきた。

この島でもずっと引きずっていた。

きっと戻っても……寂しい思いをするのだろう。

叶うなら、連れて行ってあげたい。

でも、僕の住む世界は……白には耐えられるものなのだろうか。

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『心配できるくらい相手の事が分かってるなら思い切って聞いてみてもいいんじゃないかな？
　案外相手も待ってるってこともあるかもよ？』

りる、ありがと、マイベストフレンド。

白を森の中に呼び出して、お話しを聞く。

どうしたいのか。

……とても、とても勇気が要ることだと思う。
それを言わせたのは、やっぱり僕が悪い狐だからかもしれないけれども……

でも、言って欲しかった。

一緒に居たい、って。

僕も、一緒に居たいから。

……踏み出してくれたから、一緒に帰る。

白……うぅん、黒羽と一緒に。

僕が黒羽を照らす"陽"になるから。