■ 大海賊バルディッシュ・バルバロッサ様の冒険記7
こうして俺は無事苦難を乗り越えて宝を手にし、
港で山ほどの金貨を得た。
めでたしめでたし――
「ってな具合だったら最高だったのによォ!」
「くっそォ、まさか最後の最後であんな邪魔が入るとはな。
ガキやジジイの寝返りもそうだが、
あのハゲまで出張って来やがるたァ。
畜生、これだから……」
「これだから冒険ってのは面白ェ!」
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<賑やかな港町のメインロードから外れた所にある
うらぶれた酒場の扉が乱暴に開かれる>
「おうオメェら、いつまで飲んだくれてやがる!
さっさと支度しな!」
「何だバリー、もう終わったのかよ? “ご執筆”は」
「書き物なんざどうでも良いんだよ。
海に出るぞ野郎ども!」
<バルディッシュのその言葉が酒場に響くと、
昼間から酒の匂いをさせている酔いどれどもが
ドカドカと立ち上がった>
「たく待たせやがって!」
「やっとかよ!」
「行き先はもう決まってんのか?」
「先日ゴールドマンの奴が面白ェ情報を寄越してな。
奴の話によると、南の海に近頃怪物の出る海域があって
通りかかる商船や海賊船が何度も襲われてるらしい。
場所は――」
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t' be continued