Eno.321 堕鴉のアルゴレル

■ いつかどこかに流れ着いたボトルレター

この海域に流れ着いた誰かへ

アルゴレルは、ここに流れ着いた誰かのためにこの手紙を遺しておく
落ち着いてから、続きを読んで

ここは絶海の孤島と呼ばれる海域
長期滞在はおおよそ2つの理由から適さない

1.蒸し暑い気候
2.潮の満ち引きが著しく、いつかは島全体が水没する

だからといって、いかだを作って脱出しようとするのは、おすすめしない
アルゴレルがいた時、その試みが行われたが失敗した
島で獲れる素材では強度が足りない

ただし、希望もある
ここに流される人が割といるのは周知の事実で、この海域を探索する救助船がいる
彼らに気づいてもらえるよう、狼煙を上げたり火を焚いたりしてほしい


もし他に生存者がいれば、協力した方がいい
生還率が上がるのもあるし、何より孤独より他に人がいた方が、精神が癒される

島での活動で使えた道具の作成方法も同封しておく
どうか、がんばってほしい

銀河島からここを出た日に アルゴレル