Eno.433 若葉博士

■ 記録002

どうやらこの場所が、何か正しくない場所なのは間違いないようだ。

恐竜の件もそうだ、それにファンタジー世界の住民のような人物もいる。

人物、ああ、そうだな、人間が居たのは私を安心させた。

次元的な重なり合わせだろうか?そうだとすると、重なった無数の次元から私が元の次元に帰還できる可能性は……。

しかし良い事もある、少なくとも「イカ」は「イカ」「カニ」は「カニ」であるようだ。
少なくとも私の知らない化物が「魚」と呼ばれたりするようなことはない。

異世界の住民のような彼らも、「イカ」を「イカ」と認識している。

……つまり、何かが正しくないこの場所も、一貫した芯のような部分があるように思える。


報告書を残すのは無駄だろうか。しかし、これも私の義務なのだろう。