Eno.249 今田

■ 1-2

森に隠れ家の場所を確保した後、重い丸太を抱いて砂浜へ走っていく少女を見た。
興味本位でこっそり彼女の後についていった。
砂浜にいる人たちは相変わらず賑やかだ。




少女がトントンと木の小屋を作っている。どうやら彼らは順調のようだ。この島の原住民のような格好でもないし、おそらく自分と同じ遭難した人だろう。

当初の予想と全然違っていたが、とりあえず彼らのことも報告書に書いてみた。そもそもこんな状況になぜ報告書書く余裕あるのか?

長い調査の後に体もついに限界に来ていた。食べ物より水探しのほうが大変だった。

今田は森で見つけた物を食べてみた。
木の実は水分補給、雑草は食用に。 …最悪の場合、捜索隊が来るまでは森の草だけでも十分ではないか。
どうせならここの生態も調べてみよう。毒キノコとか。