■ 漂流1ページめ
「鍋パーティーに行く途中だったと思うんだけど……」
手元には鍋。書きかけの買い物メモ。それから持ち寄りのお菓子。
友達と揃って楽しく鍋パーティーを予定していたカラカ・ラクゥは、気がつけば知らない砂浜にいた。
みんなで持ち寄りの鍋パーティー。
それぞれがそれぞれ材料を持ち寄って、楽しく豆乳鍋を囲むはずだった。
カラカ・ラクゥもつみれを食べるのを大変楽しみにしていたところだ。
そんな彼の担当は、パーティーの必需品、「鍋」だった。
「……」
「……鍋パーティー、どうなったんだろ……」
打ち寄せる波、四方を囲う海。それよりも。
カラカ・ラクゥは鍋パーティーの行方を気にしていた。