■ 記録3 夜間
思ったより岩場の散策は上手く進まなかったものの、目的の一つである網は1つ手に入ったので良しとしよう。
他にも探したいものはあるが、もう少しだけ岩場を見たら木材の回収に砂浜の方へ向かおうか。
あれから時間がたって漂着物が増えていないとも限らない。
散策しながら拾っていた食料も尽きそうだから、と言う目的もある。
そう言えば夕方前から天気が曇り始めていたがいよいよと雨が降ってきた。
潮水を蒸留するにも手間だし、都合は良い。出来ることならドラム缶あたりの容器を使って溜められるようにもしたいところだ。
……潮風で身体がベタついていたのも相まって、この蒸し暑さに湿気という拍車がかかった為良いことずくめとは言えないけれど。
何より髪の毛が邪魔過ぎる。いっそ手持ちのナイフで切ってしまおうか?
正直、最低限何かで髪を纏めたい。
もう少し色々と余裕さえあれば、動き倒しにならなくても良いんだが……
いくら手が足りないとは言え贅沢は言えないな。「運が悪かった、恵まれなかった」と言うのは簡単だがそれで諦念を得られるほど利口ではない。
……砂浜で物を探したら、誰かの拠点があるらしいからそっちの方へ顔を出してみようか? 少し迷う。
野宿には慣れているしその点では気にしてないが。
存外、思った以上に生活はなるものだ。
所持品
石斧、簡易蒸留器、手元灯、ナイフ、カメラ、火起こし器、釣り竿、フライパン
壊れた時計
大量のボール、大量のマネキン ……どうしよう