Eno.190 贖罪のインディゴ

■ DAY 1



最果てを目指していたはずの私は砂浜に流れ着いてた。
持ち物は船旅で使った懐中時計と日記と手鏡のかけらだけ。
島を一周してみても、あの小さな船は見つからなかった。

かわりに、この島には少しだけ人がいた。

【おばけ】。本当におばけなのかはしらない。
あの格好、暑くないのかな。日除けになって意外と涼しいのかも。


【ガリョ】。とっても素直な男の子。
彼には……ついついウソをついちゃうの。


【ミケ】。ねこちゃんみたいなお耳がついてる。
ミコと名前がとっても似てるけど、ミコじゃなくてミケみたい。


それと、もしかしたらまだ会えてない誰かもいるのかも。
砂浜で3人と違う足跡を探してみようかな。


さいごに、【私】。
最果てにたどり着くためには、もういちどお船に乗らなきゃいけないの。
世界の果てを確かめるまでは絶対に死ねないから!






「──でも、ひとりで行くの?
 最果てはふたりで向かうものなのに」


迷いが生まれたら、鏡を見る。
私の中で決まっている大事なルール。








でも、鏡に映る私は最近なんだかちょっとおかしいみたい。