Eno.192 パララスカ・ラトナプラ

■ サメの香りに包まれて

昼間食べた生のサメがあまりに鼻につんときて、結局ふらふらなこころもちで夜を迎えたよ。
そこでつかまえた子ガニはしっかり焼いてやったので明日の朝食にするつもりだ。
ああ…。海に飲まれたピッツァやリンゴやミートパイ、70年物のワインはどうしてるだろうか。うまいこと流れつきはしないものかね。

そういえばこのプライベートビーチには私の他にもひとがいることが分かった。3人、だろうか。
ワイン、いやビール、この際なんでもいいがアルコールを持っていないか聞けばよかったな。いやあ、ビーチに酒がないなんて正気の沙汰じゃないよ。

おっと。そろそろ毛並みのために寝ておこう。帰ったときみすぼらしいんじゃ恰好がつかないからね。
冒険譚を語ったあとに、実に悠々楽々なバカンスだったと言いたいじゃないか。