■ おもいでふたつ
▼頭の中で、思っている。
「お魚やいた、いっぱいやいた」
「アイジロお魚いっぱいとってた、すごいいっぱいくれた」
「カーシーもれーこおねーさんもお水くれたり、木くれたりした」
「もぞもぞしてたいきもの?はわさわさしてて、ワサワサだった」
「アイジロおてて、あったかかった。さわったから、しゃべっちゃった」
「さわったから、しゃべったから、“おこられる”って、
思っちゃった。アイジロやさしいのに」
「何でそんなこと、思っちゃうんだろ」
「わかんないけど、“ちゃんとしなきゃ”」
▼【がんばりすぎない。】やくそくをこどもは胸に刻んだ。
「……がんばらなきゃ……あ、でも……がんばりすぎない……」
「あ、アヒルさんいっこふえた。んふふ……」