Eno.28 幸村ケイスケ

■ なんつーか、センチメンタル?

ぼーっとしてたら、生命の危機感は減ってきた。

んだけども………なんか急に昔の(言う程昔でもねーのかもしれねーけど)の事を思い出しちまった。

それこそちっちゃい頃から中学後半までは所謂病弱で、なかなか体の調子が良い日は少なかった。

1番やばかったの、中学1年?の時で…ほぼ病室から出れなくて、なんか手術する事になった。
そんで、手術の日まで貴志がほぼ毎日見舞いに来てくれたんだよ。

ふはははは…俺の右手は言っている、ケイ!お前は!絶対良くなるとな!


とか

くっ……鎮まれ…我が邪眼…此奴に力を分け与えたいのは解る、だが!ケイは自分自身の力で立ち直れるとな!ふははははーっはっゲホッガッゴホ


今思うと、アイツすっげー厨二病。でもさ、なんつーか、元気出たんだよ。
んで俺も…感化されてさ、

へー、意外と謙虚な邪眼じゃん?右手といい…闇の力なんだろうけど、なんだ、貴志と同じで、優しいのか?


とか訳わかんないこと言ってた。今思うとちょっと恥ずい。

んで、ここに居ることからお分かりの通り、手術は成功した。
しかもめっちゃ良い状態?後から聞いた話だとすっげー成功率低いやつが成功したらしい。
んでリハビリして…普通の人と変わらねーくらいになったのが中学3年の夏休み、って感じ。
その頃には貴志にも厨二患いが消えてぼーっとしたやつになってた。そん時まじでビビった。

あやふやだけど、俺の過去。誰に伝える話ってもんでもねーから表現ムズいや。
………いよっし、休んだら、魚狩り、行くぞーー!!