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「──、」
小さい頃、遭難しかけたあたしを助けてくれた"あの人"に一目惚れして。
それからずうっと、あたしはその背中を追い続けて。
……それがとんでもなく遠い道のりだって気付いたのは、どれくらい経ってからだっけ。
「……フェリー乗って、ちょっと寝て、すごい音で起きて……
そんで……えーっと……島?」
そーいえば、"あの人"の出してた本にもこーゆー話があったような……
見知らぬ島に誘われて、なんやかんやあったとか。
運命的……とか、たぶん言ってらんない状況だよね。へへ……
「──とりま、足とか動かしてみますか!」