■ DAY2/AM10:00-アーカイブ
ブックエンドの1人目のマスターは開発元だった。
科学者が得てしてそうであるように、
彼らもまた蘊蓄とウィットに富んでいた。
だからその”新商品”の名前を付ける際、
彼らはこのような意図を込めた。
ニンゲンひとりの人生を物語と捉えた時に、人間社会とはきっと本棚のように在る。
そして労働の時代は終わり、これからはAIやロボットが人間社会を支える存在になるのだ。
であればこのロボットには、こう命名すべきだろう。
ブックエンド。”本立て”。
そこには今後のAI産業の発展と、
人間社会の繁栄に対する祈りがあった。
(tips:ブックエンドはスリープ状態に移行する際、電気羊の数を数えない。)