Eno.291 海賊

■ 大海賊バルディッシュ・バルバロッサ様の冒険記4

喉が渇いたらどうする?
人に媚びて恵んでもらうか?
Nay(否)!
自分で飲み水を作るんだよ。
腹が減った? なら仲良く物々交換で助け合うか?
Nay,Nay(否、否)!
テメェの腕っぷしで獲物を捕まえる!
海賊の世界に他人と信頼し合うなんて作法はねぇ。
信じるのは俺自身の運と腕だけってこった。

まあつまり、これは銛を作ったから魚獲って食ったって話なんだが。

贅沢言うならソースが欲しいが、
まあ海水の塩気が利いててあれはあれで中々悪くねー味だった。



それと魚獲りに岩場へ行ったらちょこちょこ変な奴らに出くわした。
まあこの島変な奴しか居ねぇんだがな。俺以外は。

で、そいつらと話してて改めて自分の今置かれた状況について考えた。
俺の今の姿が呪いによるモンだとして
やっぱタイミング的にここへ来る直前にかっぱらった宝が原因の確率が一番高ぇだろう。

とすると、呪いを解くのに一番手っ取り早い方法は宝を手放すことだが……。
その選択肢だけは有り得ねぇ。
海賊が一度手にした宝を手放してたまるかってんだ。
必ず宝を持ったまま呪いに勝ってやる。