■ 2日目②『夢』
…夢を見ていた。
黒い空に、白くて大きな月が浮かんでいる。
星は流れ、人魚たちは歌い、虫や花が踊る。
…俺は、それを白亜の城から眺めている。
…ここはどこなんだろう。天国だろうか。
ぼんやりしていると、黒い執事服を着た金髪の男が、目の前に何かを置く。
それは…桃色の、ぐちょぐちょした塊。
吐きそうなほど気持ち悪いそれに、俺は白い腕を伸ばす。
引き寄せ、そのままひと口。
噛むと、まるでゴムのような弾力がある。
…いや、肉とか、そっちに近い…?
肉厚で、鍋に入れたら、美味しそうな……。
…待って。
待て待て待て待て。
まッッッず!!!
…はぁ!?これ、キノコじゃないの!?
……………
………
…
……って、ところで目が覚めた。
うわ、最悪…。ただの悪夢じゃん…。
起きよ…。
-2日目② 日記終-