Eno.331 アイジロ

■ 4 いつか終わる日々

……そんな感じで、分担をしながら今のところはやっている。
取り込んだのか元々の生き物なのか
海に出れば魚や貝が
森にいけばきのみや草が飢えない程度にはある。
カーシー少年はいろいろなものを食べ比べているが、勇気があるなあ 

俺が森に行ったときにはキノコしか見つからなかったがこれを食べるときがこなければいいとおもう。切実に。

大きな枝や丸太を木材にできるようになった。
水を汲むためのプラスチック容器と木材はいくらあってもいいので、拠点に戻ったら薪割りをしていくつもりだ。

それぞれ探索して、見つけたものを報告したり水や食べ物を分け合って休憩していると、遭難したとは思えないなごやかさ。
元の世界では依頼によっては人と手を組むけれど終われば解散、よくてそのままご飯程度。
寝る前におやすみって言い合うのはいつぶりだろう。

……でも、ずっとそうはしていられない
それぞれ帰る場所があるし、潮が満ちたらどうなるかわからない。
だからこそ、笑える時間を大切にしたい。