Eno.249 今田

■ 2-2



金髪の男が物資を置いていた。この人は確かあの犬と親しかったのを覚えている。
最初は物資を隠しているのかと思っていたが、どうやら違うらしい。犬についてここを見つけたのか……? 場所を変えないと。

とりあえず持っていこう。今のところ彼らも俺のことをあまり深追いしていないようだ。

島に来る前の記憶がどうにも曖昧だ。とにかく救助が来るまでに必要な物資はほぼ揃っていたから、あとでゆっくり思い出せばいい。
この島が監視されている可能性があるなら、いろんなことができなくなるが......まあ、少なくともいいアリバイになるだろう。

今田はハンモックに乗り込んだ。彼はもうやることがない。寝るしかない。