Eno.218 八〇七番

■ 記録

目を覚ましたら、知らない砂浜で寝ていた。
ここはどこだろう。
昨夜、いつも通りに眠ったのは覚えている。
だから、これは夢なのかもしれない。
でも、この感覚は妙にリアルだ。
手元にあるのはほんの少しの食料と、ほんの少しの水、それだけ。
夢の中でも、飢える、ということはあるのだろうか。
夢の中で死んだら現実でも死ぬのだろうか。
それは、少しだけ、嫌だな。

それにしても、よく晴れていて、空が青い。
遮るもののない空を見るのは、いつぶりだろう。