Eno.47 冬月舞

■ 新しいメモ(2)

嵐も過ぎて、再び外へ繰り出すことができるようになった。
こういう突発的な気象変化が起こるのも、島ならではなのかな。
難しいことは、分かんないけど!

小屋では疲れからすぐ寝ちゃって、日記付けるの忘れてた。
いや、一日一回とか、そんな几帳面な決め事もしてないんだけどさ。
それに、別に誰かに見せるわけではないかんね。
なにごとも気楽にやんなきゃ続かないもん。



元の世界の話が出た。
なんか、リーちんの口ぶりだと、皆それぞれ別の世界から来た、みたいに捉えられる。

そんなことってある???

少なくともウチは、誰かに違和感覚えたりはしていない。
価値観もほとんど同じで……そりゃあ、性別だとか年齢だとかで少しは違ってくるけどさ、
羽が生えてまーすとか、魔法使いでーすとか、機械でーすとか、じつは死人でーすとか、
そういう人もいないじゃんね。はっくんは……記憶喪失だし。

あ、強いて言えば、ワンちゃん賢すぎん?!ってのはあるけど。
でも軍隊とか警察でもワンちゃん採用するくらいだし、じつはアレくらい普通なのかもね☆
あ~んもう、シリウスかちこくてかわいいよぉ❤
今度またよちよちしたぁい……


ハンモックに揺られてると、なんか時間がゆっくり過ぎる感じがして、良い。
時折砂浜のほうから、男たちの笑い声とか、何かの爆発音みたいなのが聞こえる。
きっとまたバカやってんね。
そんくらい元気なほうがイイ。頼もしいよ。