■ とりにくはりかいした
島にやってきていちにち
とりにくはしにかけていた
所詮一羽にみたぬ腿肉などこの程度なのか
とりにくはみずからの体力のなさを恥じた
もっといっぱい
じょうずに切り分けられる運動とかをしたらよかった
食糧とかも ない
たてたおうちがながされてしまった
とりにくはうすぐもりの空をみあげた
とりにくはもう手羽たちやささみなどにも会えず
プラムやパン粉のつめものと一緒に
ホリデーの食卓にのぼることもないまま
ひからびてゆくのかもしれない……
そして時が経った
とりにくは、さっきよりはいくぶんか
気力が戻ってきているのに気がついた
まだやれる
とりにくは、真っ赤なリボンのカールを確かめ
砂を踏みしめてふたたび歩き出した……