■ ……無いな
やっぱり、海での探索は俺には向かねぇのかもしれない。
釣竿の材料どころか紐っぽいもんも何も見つからねぇ。
食い物が見つかったのは不幸中の幸いだが、次は木が足りなくなって来やがった……これがいわゆるじり貧ってやつだな。
やれやれ……陰から手助けするつもりで来たのに、自分が生きるのに手一杯とは情けねぇなァ。
拠点建てたり倉庫建てたりしてるやつも居るってのに……やれやれだな。
デスクワークで体が相当に鈍っちまってんなァ……。
ああ、そうだ。
危うくスエンに匂いでバレそうになった。
この匂い……弱めることは出来るんだが完全に消すのは未だに難しいんだよなァ……。
せめて匂いの種類を変えられたら良いんだがよ……。
しかし……少し休んでいる間に随分と拠点が充実していた。
今は何でもかんでも倉庫にぶち込まれているようだが、食糧庫なり貯水槽なり作って、足りねぇやつに行き渡るように出来たら良いだろうな。
岩場での探索が散々だったせいで正直……余裕はないのだが……。
食糧面の問題さえなんとかなりゃあなァ……森に落ちてるツタでも紐の代用にならねぇだろうか。
もどかしいぜ……全く。
って、困ってそうな馬に声をかけたらスエンと出食わしちまった!!
あの目つき……疑ってるソレだったな……。
はー……バカしちまった……これじゃ、陰から支援するって作戦が実行前に失敗しちまうじゃねぇか……。
もう少し、警戒して動かねぇとなァ……。