■ オ
あやしいキノコを発見した。

「ウォオオオオッ!!」
(生命-8/体力-10/腹+17/水-10)
* * *
食料は割りと見つかりやすいようで今のところ胃は満たされている。

(何なら漂流する前よりちゃんと飯食えてる気がする……)
だが代わりに飲み水の確保に難儀していた。
川がどこかに流れていないかと探していたものの見つかる気配はない。

「うーん……曇ってはいるけど雨はまだ降りそうにない……。
となると海水をどうにかするしか……」
さいしょの便箋や教えられた知識を頼りに材料を集め、蒸留器作りに取り掛かる。
* * *
やがて無事に蒸留器を作り終え、
パチパチとした焚き火の音を聴きながら水が溜まるのを待つ。

「昔はよくこうやって……じいちゃんと焚き火したっけ」
老人と一緒に旅をしていた頃は、時々野宿をして焚き火を囲んでいた。
目を閉じればまだ鮮明に思い出す事が出来る。楽しげに話す姿も、大きく笑う声も。

「……」
焚き火の暖かさと疲労からまた眠気に包まれ微睡んでいく。
幼い頃の眩しい記憶が夢となり暖かい気持ちに心を満たされ―――
ひとたび強い夜風が吹いて、焚き火の炎を大きく揺らす。

「ッ! ……」

「……寒いな。
早く毛布か何か用意しよう……」