Eno.666 ラザル

■ 君への手紙(3)

君へ。

元気だろうか? ……ってこの手紙はまとめて届くんだよな。
元気だろうかを何回も見せるはめになってすまないが、それでも書く。

元気だろうか?

島生活も二日目だ。
書きたいことは色々あるのだけど、都度報告も変かと思って違う話題にする。

違う話題。
そう、島の食生活だ。

島は僕らが五王地方にはない食材の宝庫だ。
砂浜にはブドウが流れ着いてるし、森には小麦の味がする木の実が落ちている。

弾力のある紙みたいな食感の草なんかも生えている――。
ちなみにこれは不味い。とても食えたもんじゃない。

いろいろ食べたが、今のところ一番おいしかったのは巻き貝だ。
食感は牡蠣に似てるだろうか? 
身がプリプリとしていて、旨味が詰まっている。とても旨い。
きっと酒蒸しにするとおいしいんじゃないかと思うんだけど、残念なことにこの島には酒がないんだ。
まあ仕方ない。定期的に沈む島じゃ醸造も出来ないしな。

てわけで島の生活は順調だ。
食の感想を書ける程度にはね。

それじゃ、また手紙を書くよ。
生きてたらまた。