■ 家柄
私は告白しなければなりません、どこかしらに、そうするべきだと思いました。
つぐは、使用人として決してしてはならなかったことを行いました。
自分で仕掛けた罠に掛かっていた兎を捌き、それらを全て食べてしまったのです。
本来なら、ウィル様や早波様に提供しなければいけなかったのに。
これが「あの世界に戻れる好機」なのだとしたら、私はそれを自らの手で壊していることになるのでしょうか。
あのような結末を迎えたとはいえ、つぐはお嬢様の使用人であったことには変わりなかったのですから。
しかし、これでは仕えていた家の名を出すことすらも憚られます。
今後とも口にしないことと致しましょう、お嬢様の名誉にかけて。