Eno.34 SE-38

■ SE-38-04

 


▼ ――――男は語る。脳内で。
 

「いや~あほが多くておもろ~この島~」



▼ 思い返されるきのこ事件の数々。
  何で数々なんだ。そして心内で失礼なことを思っていた男である。

「万全だったらオレも食いたかったな~……ってか、
 オレの事あんだけ止めてたさみゅちーが食っててウケる~」


「何だかんだ、興味があったんだな~。
 きっとそう言うお年頃ってやつなんだな。うんうん」



▼ 事の経緯を知らない男は勝手に勘違いをしていた。

「一日……こん島の一日ってどこまでかわかんね~けど。
 退屈しね~な。おもろいやつらばっかだしよ~」


「コレも帰ったら自慢したろ~。写真もしれっと
 撮ってっから色んな奴がいたこと、自慢できるぜ~」



▼ 完全盗撮である。
  と言ってもにぎやかなところをバレずに後ろから撮ってる程度だろう。

「どうでも話、脚が使えね~の不便なんだよな。
 全然跳べねえし、蹴っても人並みだし」


「ま……長時間活動に向いてね~から良いんだけどよ~。
 出来てりゃもうちょい活動範囲広げられたろうに~」


「道具が万能なのはよ~く分かったからまあヨシだな~。
 ここで覚えたことも、何か帰って使えっといいな~」



▼  そんなことを思考していた。





▼ 某時刻。

▼ 揺らぐ、森林の真水はとてもよく澄んでいて。
  触れれば冷たい。この島の気温であればなおさらだ。

▼ 反射する光。ふと、水面にうつる自分の目を見た。
  無彩の顔。その上で際立つ瞳の水色。

「……“みずいろ”」



▼水の流れる音がする。

「…………“ながれ”……」



▼ 何かが引っかかる感覚がした、が。

「……?」



▼ それはするりと、容易く抜け行く。





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 本日の持ち物メモ

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 ★カゴ★

「いう程は持てねえけどオレの調子的に丁度いいカゴ~。
 これオレが作ったの、普通にすげえ~。
 レシピ無かったら無理だったな」



 ★漁罠★

「こんなもんも出来んだな~。
 砂浜にうっかり設置しちまったけど効果あってんのか~?
 まあ、取れんことはねえと思いてえな」



 ★羊めいたきのみ★

「何かレアっぽいきのみだったな~。
 ジセレカが言うには腹も割と膨れるらしいぞ。
 またあるといいな~」