Eno.570 奏 スネ

■ 嘘みたいな夢とわがままな願い

この無人島に漂流してから、
嘘みたいなことばかり起きてる気がする。

憧れだった彼女の歌が間近で聴けて、
すぐ隣にすらいてくれたなんて、
自分の妄想じゃないのかって疑うばかり。

だけど、いいことばかりじゃない。

拠点のみんなはどんどん怪我してる。
新夜なんかは溺れかけてたりしたし、
もし間に合わなかったらって想像するたび心臓がうるさくなる。

神様なんか信じてないし祈るつもりもないけど、
できるならみんな元気でいてほしい。
ただ、彼女には一番元気でいてほしいって思うのは、
わがままなんだろうか。