■ SE-38-05
▼ ――――男は語る。脳内で。
「オレ、猫になったぜ~」
▼ 男は猫班になった。
「よくわからんけど~、要は猫っぽいことをすればいいんだよな。
お~け~お~け~」
▼ そして雑な役割解釈を果たした。
「猫班オレ、第一行動はあっつ~と森林探索しまくったぜ~」
「何かちょっとふらついちまったんだけど、
あっつ~手伝おうとしてくれたんだぜ、やさし~よな~」
「……オレ、見た目のわりにそこそこに重いから
流石に頼るとアレなんだよな……」
「きのこは無かったけどよ~、いい思い出だぜ、へへ~」
▼ 嬉しそうに、笑った。
「しっかし、何か珍しくふらついちまったな?
いつもなら全然我慢できんだけど」
「結構回復したのにな~、何がいけね~んだ。
まあ全然、余裕で動けるけどよ」
「足引っ張んね~よう、頑張るぜ~!
ま、ダメなときはダメってことで」
▼ そんなことを思考していた。
▼ 某時刻。
▼ 静かな森の中。鼻歌をふと止める。川のせせらぎを聞いた。
▼ 思わず足を止める。
「……“ふと、足を止めた時”」
▼ 音に集中する。水の音が、よく聞こえる。
▼ ……“流れている”。と。普段思わないことを、ふと思う。
「“大抵のヒトは”……“そこでやっと”……“流れていることに”
……“気がつく”……」
▼ 誰かがそんなことを言っていた、気がした。