Eno.34 SE-38

■ SE-38-05

 


▼ ――――男は語る。脳内で。
 

「オレ、になったぜ~」



▼ 男は猫班になった。

「よくわからんけど~、要はっぽいことをすればいいんだよな。
 お~け~お~け~」



▼ そして雑な役割解釈を果たした。

「猫班オレ、第一行動はあっつ~と森林探索しまくったぜ~」


「何かちょっとふらついちまったんだけど、
 あっつ~手伝おうとしてくれたんだぜ、やさし~よな~」


「……オレ、見た目のわりにそこそこに重いから
 流石に頼るとアレなんだよな……」



「きのこは無かったけどよ~、いい思い出だぜ、へへ~」



▼ 嬉しそうに、笑った。

「しっかし、何か珍しくふらついちまったな?
 いつもなら全然我慢できんだけど」


「結構回復したのにな~、何がいけね~んだ。
 まあ全然、余裕で動けるけどよ」


「足引っ張んね~よう、頑張るぜ~!
 ま、ダメなときはダメってことで」



▼  そんなことを思考していた。





▼ 某時刻。

▼ 静かな森の中。鼻歌をふと止める。川のせせらぎを聞いた。

▼ 思わず足を止める。

「……“ふと、足を止めた時”」



▼ 音に集中する。水の音が、よく聞こえる。

▼ ……“流れている”。と。普段思わないことを、ふと思う。

「“大抵のヒトは”……“そこでやっと”……“流れていることに”
 ……“気がつく”……」



▼ 誰かがそんなことを言っていた、気がした。