Eno.159 セト=ロベリア

■ カミとシンコウ、ソウゾウのテ

早めに食事の用意を終わらせて、縫い物に勤しんだ。
……したら何やら周りで踊り始めた。雨乞いだそうだ。
雨が降るのは喜ばしいことだが、この仕立てているワンピースには似合わないかもしれないな……

服を仕立てたことなど初めてだから、想い人に似合うものを想像した。
花が好きで、どんな花より可憐に笑う女性だった。
それなのに……僕の前から消えてしまった。
僕は彼女のために尽くしていたのに。なにがいけなかったのだろう。

思えば、彼女からお礼を聞いたことはなかったかもしれない。
──感謝されるというのは、存外、心地好いものだ。