■ 親分と女神
そんで、おれがリーダー。
ってことになった。
無人島に流されて来たのは、おれを入れて3人。
みみしっぽのあるお嬢ちゃん・ススキと。
無表情だけどすげー物知りな子供・すもも。
のぶのぶんときの島には、10人以上流されてたらしーけど。
先にそれ聴いてたから、結構頑張んないと駄目かなーって思ってた。
けど、ススキとすももが断然すげーやつらだった。
すももは「どうがでみた」って言うんだけど、見た事だいたい覚えてるらしーんだよな。
罠つくって食料捕まえたり、釣りもやたら上手かったみたいだ。
直接は見てねーけど、気付いたら倉庫が食料で一杯になってた。
おれが疲れてたからって、治療の道具までつくったりして。
これはもう大将って呼ぶしかねーな! ってなったけど。
おやぶんの方がいいって言ったから、おやぶんになった。
ススキも使えそうないいものどんどん見つけてくる。
あれがあったらいいなー、とか話してると、「こんなのあったぞ!」っつって持って来たり、作っててくれたりする。
鉄の斧も、釣竿も、いつの間にかいるもの揃えてくれたおかげで、すげー過ごしやすくなった。
釣りはうまくいかなかったみたいだけど、銛とは相性いいみたいだ。
いっぱい撫でてくれるボスの話もちょっとだけ聴いた。
ススキがこんなすげーんだし、きっとボスもすげーやつに違いない。
おれはすっかり、おんぶにだっこ状態になってるけど。
やさしいからリーダーだ、ってすももが言ってくれた。
あと何日で船がくるかわかんねーけど。
親分と女神がもうちょっと楽できるように、やれることやっていきてーなー。