■ 追憶失楽園
…僕のいたところがまあロクでもない場所だってのは、まあ書いたと思う。ことこと水を煮ながら、故郷にぼんやりと思いを馳せていた。
美味しいものなんてたまにの贅沢品だった。大半は大人の残飯か、(編集済み)の肉くらい。それも手に入る日は少なくて、手を尽くした上に幸運だった日だけだ。お金や物のために(編集済み)したり(編集済み)したりする日も、決して少なくはなかった。
友達はいた。けど、生き残るためには騙しあったり、搾取しあったり、酷い時には利用されて散々な煮湯を飲まされることもあった。僕についてきていたあいつらも、何かがあれば僕のことを見捨てたんだろうな。
それが悪なんていうつもりはない。
仕方ないことだったんだ。
………ここでは、みんな優しくて。
助け合って生きていて、安心して指示をもらえるし信じることもできる。誰かを傷つけるんじゃなくて、役に立つことで生きられる。
ここでの日々は最高だ。dolcetには帰りたくない。