■ 5.役割分担、身元不明の女性
深刻な木材不足を解消するため、状況を把握できている14名の役割分担を実施した。
拠点管理権指令を中心に、
森林担当3名、岩場担当2名、調理担当3名、予備役3名の4つ。そして猫。
・・・?
指令は状況がつかめていない1名の存在を補足しているのだろうか。
俺の担当は本分でもある森林の植物調査を中心とした準予備役ってところだ。
分担後の初仕事は、猫2号を連れて森での食糧と木材確保。
以前見つけた沢を中心に広げていこうと考えていたが、みえなくなっていた。
この[島]は流動的かつどこにでも出現する-
本部が現時点でまとめた結論。
猫2号のお目当てだった[島きのこ]、自身が調達しようとしていた[暖かい花]は見つからず[島]の圧力だけが重くのしかかる。
気力受けはやるな。無駄玉を打つな-
これも、俺が所属する組織の基本鉄則。生きていれば必ず転機はくる。
そして、84時間が経過したころ雨が降り始めた。海岸の調査を行う予定だったが天候が安定するまで中断し、拠点内での調理・施設点検を行う運びになった。
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無理をして、木材の追加調達に行った後のことだが、
ここに流れ着いてからずっと拠点で横になっている女性は調子がいいときだけ動いていることを確認し安心していたのだが、不定際(?)で拡声器相当のメガホンが使われる事態が発生し、
救命行為を実施しないといけない状況に直面した。
その女性の顔は、
上官が行方不明になった事件で7日を共に過ごしたという人々の一人にどことなく似ている・・・。
写真と話で聞いた程度で事件当時はまだ訓練課程だったので確証は持てない。
リュックにいれてある端末の電源を入れようとしたがすでに電力は切れていた・・・。
彼女の名前と記憶のヒントは埋もれたまま、なんとなく呼び名は[西島]さんでまとまり役割、 この場合は何だろう、任務徐免?の運びになった。
雨は降り続けている。_