■ オ
雨続きの拠点にて。

「ウォウオウ……オウ」
ふむふむ、といった様子でさいしょの便箋を読んでいる。
脱出及び帰還の為にもう少し情報を整理しようとしていた。
違約金の関係でなるべく早く帰還したいと考えていたが、
流石の楽観ドッグでもこの大海原を超えるのはそう簡単な事では無いなと感じていた。

「七日に一回船が通るから……上手く助けを求められれば……か。
でも早ければ数日で沈むってあるから、下手すると船が来る前に島が……」

「うん……とりあえずイカダは用意しておいた方が良さそう……」
ひとまず島が沈んでしまった場合に備えてイカダが必要であると考える。
その後船の助けを借りられればいいが、無理だった場合そのイカダで帰還する事になるだろう。
となればなるべく壊れない頑丈なものを。
それから、飢えと渇きに耐えうる為の備蓄の用意も。
* * *

「まだ考える事はあるけど……とりあえずイカダ用の木材を集めに行こう。
……せっかく外晴れたし」
いつの間にか雨は止んで。
ポタポタと水の滴る音が聞こえるだけになっていた。
身体を起こして伸びを一つ。斧を片手に森林へと向かった。