Eno.666 ラザル

■ 君への手紙(5)

君へ。

元気だろうか?

僕はというと失敗だらけだ。
背負子を作るのに貴重な網を無駄に二つも使ってしまうし、
風呂に入れば体力回復どころか無駄に消耗してるし、
食べてはいけないものをそうと知らずに食べたりしていた。

僕が消耗したせいで、周りのリソースが減る。
それはもうこりごりだ――と思ったので、シュパーズに考えかたのコツを聞いた。

で、だ。
シュパーズは各行動にどれぐらいのリソースが必要か把握している。
周りの人間の状況を把握している。
現在の課題を把握して、その解消を常に図っている。
そのための計画を、先を見越して立てている。
行き当たりばったりとは言っていたが、おそらく「良いものが拾えたら、作れるものを作ろう」「天候が違ったらこう動こう」ぐらいのことなんだろう。

僕が同じ事をするにはどうすればいいんだろうな。

この島に来て気づいたけれど、僕はかなり抜けている。
頭の中だけで考えるのは駄目かもしれない。

で、そこで考えたのが、様式の決まったメモを取ることだ。
【みんなの状況】【最優先なもの】とか項目をつけてさ。
上手くいくかどうかわからない。でも……試したところで、命の危険もないし、腹も減らないからな。

あとは報告をちゃんと上げる。本当の事を言うのが怖いとか言ってられない。
極限状況、色々考えさせられるよ。勇者さんの目論見通り、トレーニングになっているな……。

自分の話ばかりですまない。
それじゃ、生きてたらまた。