■ ~いっぽうそのころ~
――某世界、某海域付近の港街。
* * * * *
「……さて。
ウィアトル君に頼んで、追加の人手を連れてきて貰ったわけだけど」
「そうだね、ロイ」
「…………
あまりにもフルスピードで物事が進んで逆に怖いんだけど……????」
「ゲオルク君&イド君による尋問(という名の拷問)で長引いたこと無いもんね……」
「ゲオルクはともかく、イドぁヤるときゃ徹底的にヤるタイプだかんな……
あの面で結構えげつねぇから怖ぇよ……」
「……という訳で、近辺の水精達にも協力していただいた結果。
此度の発端、此の辺り一帯に広がる教会勢力の派閥争いである旨が判明しおった」
「わぁユーリィ婆さん滅茶苦茶顔が怖いよ」
「どっちかつーと連中に追われる側だもんなBBA」
「ジャン、貴様を憂さ晴らしの的にしても良いのじゃぞ」
「サーセン」
「ロイの予感通り、海賊討伐で終わらない事態になったね……」
「今回の首謀者は誰だか判ったのかい?」
「うむ、異種族弾圧系強硬派を取り纏める一人じゃな」
「海賊達も、元を辿ると首謀者が集めた私兵だったってさー」
「奴隷商人が絡んだのは完全に偶然。
最初は、人魚達を殲滅する気満々だったみたい」
「奴隷或いは見世物として彼方此方に売っぱらった方が、色々エコで金儲けも出来て……って事か」
「少々連中を絞め上げて来て良いかの?」
「ユーリィもユーリィで容赦しなさ過ぎるから駄目」
「そうだよユーリィお婆ちゃん。
こういう時はね、ちゃーんと伝手が有る教会勢にチクって社会的に抹殺しないと☆彡」
「あ、イドkうーん君も殺意高いね~」
「此れで _過激 じゃねぇとか本当詐欺だろ」
「で、助けた人魚族はどうすんだ?」
「肝心の彼等の国土が、物理的にも霊力的にも荒れきってしもうたからの……」
「復興するにしても、霊力が収まるのを待つ必要があるからねー……」
「イド君。
確か君、無人島を所有したって最近言ってなかったっけ?」
「あぁ、あの島なら避難所にしても大丈夫よ~。
入江にクラーケンが居るけど懐っこいから事情を話せばガードになってくれると思うし」
「なんでそんな島ゲットレしてんだオメーはよ」
「クラーケン居るって知ったの所有した後だもん。
あと彼処の海域、守護神ポジの海竜も居るし地元住民も友好的だから、メンタルケアも安心じゃないかにゃ?」
「おぉ、そういえば……
水精が言うには、襲撃時に王子と姫が外に逃された、らしいぞよ」
「え、マジで?」
「それなら、水精に限らず精霊系を総動員で捜索しよう。
此方は無事だって伝えないといけないからね」
「「「「「「了解!」」」」」」