■ ペンギン
ペンギンは怪我をした。
浜辺に漁に出た際に、なにか鋭い破片を二つほど踏んでしまった。
砂浜は柔らかい砂に覆われているが、その下には危険な漂着物が埋まっていることもある。
岩場よりも歩きやすい地面に、ペンギンは少し油断してしまったようだ。
ペンギンには血を流し、足を引きずりながら、なんとか巣穴まで戻ってきた。
野生の世界では、老いた者や弱った者から食べられていく。
ペンギンが巣穴まで戻れたことは、まさに幸運としか言いようがなかった。
しかし、ここには病院もなければ医者もいない。
ジクジクとした足の痛みに耐えながら、ペンギンはしぱしぱと目を細めた。