■ ヒトと生き物、半人外
俺たち半人外という固有の種族は、
その単純過ぎる名称から外部の人にはライカンスロープやワービースト、
時には魔獣とのハーフなどに間違えられることが稀にある。
俺も広義的には魚人にカウントして……
まあ、ギリギリ。
半人半鯱ですと言ったところで、同族を故郷の外で見たことがないからだ。
ルーガも満月の夜にオオカミになるのではないかと、
流れの冒険者に怖がられてたことがあったっけ。
いやあれはあいつの柄が悪いから怖がったんだったか?
半人外は、ヒトならざるものでありながらヒトの自覚を持ち、ヒトの文明を積み上げてきた種族。
うちの国の、考古学者の言葉を借りて言うならそういうことになる。
最も古い記録は約3000年前だが、その時点で『海兵』『戦艦』など充分に発達した文化があり、
俺たちはいつからいて、どこからきたのかすら不明だ。
……いや。何が言いたいかと言えば、
フォグと俺は似てるようで少しずつ違うんだなと、
そう思ったんだ。
フォグは、あくまでペンギンらしさが強い。
見た目は半人外の里にいても全く遜色なく溶け込めるだろうけれど。
少したどたどしい言葉遣いは、今まさに言葉を覚えて使っている子供のような印象だ。うちの弟たちにもこんな時期あったなあ……
どんな理由で半分ヒトとして、半分ペンギンとして生きているかまでは俺は知らないけど。そういう半人外の里に似た国があるかもしれないし、元々ペンギンだった可能性だって……
あるのか?