Eno.244 ノイグエント

■ オ

 
焚き火の前でイノシシの肉が焼ける様子を
そわそわしながら眺めている。


「まだだ……まだ生焼け……!!
 おれは待てが出来る男……!……おれは待てが出来る男……!」



少し前に狩猟罠をいくつか仕掛けていた。今回の成果物はイノシシ二頭。
一頭は食べ、もう一頭は保存食にするつもりだった。


「……野兎辺りが獲れれば良いと思ってたのに
 まさかのイノシシ……!やはりこの島は神」



しばらくして十分に火が通った事を確認すると早速口に運ぶ。
まともな肉を食べるのは数か月ぶりだった。


「ウォオオオオッ!!
 いざ桃源郷ッ!!」







 [任意の広大な宇宙の画像]



 [任意のサンバカーニバルの画像]



 [任意の無我の境地に至った修行僧の画像]



 [任意の天国で神に抱擁される画像]





「これが……"""宇宙"""……!!!」



自然と涙が流れていた。


「今はただ……世界の全てにありがとうと伝えたい……」



 * * *


食べ終わった。


「……なるほど……完全に理解した。
 おれがすべき事は脱出や帰還ではない……」


 

「この島が沈まなくなる方法を探して
 毎日焼きイノシシ祭りを開く事だ……ッ!!」



でも特に良い方法は思いつかなかったので
諦めてまた脱出の為に作業や探索を開始する。