■ 料理上手と、日々の糧
捌いて焼いて食うだけじゃなくなったんだなと。
文明とはかくも人を鮮やかにするんだなと。
サンドイッチ、美味え。
どれも今までにみたことのある素材のはずなんだが、
組み合わせるって大事だ。
イノシシ肉の強い風味を、パンが上手に受け止めている。
めいめいがこれを味わえるようにと、人数分を拵えたセトには素直に感心しきる。(セトは信仰心でなんか潤ってる感じがするので本人も嬉しそうだ。俺は基本的に不心得者だけど、信用と信頼という面では心を寄せてるつもりだぞ?)
肉体労働班としても食糧の調達や探索、頑張らないとな。
美味い食事は、人をやる気にさせる。
食事はヒトのいのちだと言うのは本当の話だった。
……この言葉をどこで聞いたんだったか。
確か、海の国にある喫茶店『ガラパゴス』。そんな名前の店だったかな。
そこの半人半亀の店員が口癖のように言っていた。
「だからサートの旦那ぁ、食事はヒトのいのちなんだ。食事がヒトをヒトたらしめる。冒険の途中でも美味いもんは食うべきだよ。分かるかい?」とかなんとか。
リーダーのアニスを連れて行くとしきりに頷いてたが、
俺は適当に流してロコモコ食ってたのを今反省してるところだ。悪かったよ、店員さん。
『ガラパゴス』。その名の由来は独自の進化を遂げ、
取り残された孤島だという。
うーん、まさに今の俺たち。