Eno.37 『幸福を運ぶ青い鳥』フォグ

■ こうかいにっし:あくむ

きょうは、しまのみんなでジコショーカイをした。
なんどかみかけたけどじかんがなくてはなせなかったひとたちのことをしれてうれしい。

みんなのはなしをきいていて、オレは、オレのことをよくしらなかったことにきづいた。
オヤブンがいて、コブンがいて、たのしくうみをたびできればそれだけでいいから、そのほかのことなんてかんがえてもいなかった。
でも、ほんとうにそれでいいのか、わからなくなってきた。
ここにきてから、はじめはみんなのうしろをついてあるいて、なにをすればいいかききながらうごいていた。でも、きっとそれだけじゃだめで、オレがさきをあるくことも、ひつようだとおもう。だって、オヤブンをたすけるためには、オヤブンのうしろをあるくだけじゃ、だめだから。

オレのことを、ちゃんとしりたい。
そうおもいながらねむったら、おもいだすようにゆめをみた。
しろいだいちと、うみをそのままそらにはりつけたみたいにあおいそら。オレとおなじすがたをした、むれのなかまたち。
……ああ、どうして。どうしてわすれていたんだろう。
オレは、はじめてえさをとるためのながいたびのとちゅうだった。
とつぜんじめんがゆれたとおもったら、きづいたときにはもうじめんがばらばらにわれていた。
オレは、われたこおりのうえでどんどんながされて、とおざかっていく。
オレの、さいしょのなかまたち。うみにおちたなかまは、ちゃんとあがれたかな。のこしたままのひなたちは、おなかをすかせていないかな。

……あしたは、あらしがくるとみんながはなしていた。
オヤブンは、コブンは、ふねは、だいじょうぶだったかな。
…… オヤブンオレはあのとき、どうしたらよかったのかな。いま、みんなのために、オレはなにをするべきなんだろう。
もう、むれをうしなうのはいやだ。