Eno.403 ジセレカ・キサラギ

■ ハリケーンにそなえて

朝起きたら、お神輿ができてた。
お神輿って、神様が乗るんだって。本で読んだことがある。
セト様も乗るのかなーって思ってたら、セトさまおみこしって名前がついてた。
でも、集めてきたものをたくさん入れられるから、すごく便利になった。なんだか、動くセト様?って感じ。

それから、ベルとお話した。
ベルは頭が機械になってて、それでもちゃんと生きてる。
人間がほとんどいなくなって、人形たちがたくさん暮らしているボクの世界と、ちょっとだけ似てる気がした。

相変わらず、ボクは人間か人形か、分からないけど。
アヤノが、ジセレカはジセレカだって言ってくれたから、そうやって、思うことにした。
だから、今は、気にしてない。

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分厚い雲が流れてきている。
この雲はボクも知ってる。ハリケーンだ。

ハリケーンに備えて、今日は大忙しだった。
拠点を強くするためにみんなで森を伐採して、補強して。
拠点に置いてあるものが吹っ飛ばされないように、みんなで分担してものを持った。

何事もなければいいなって、思う。
朝起きたら、誰もいなくなってたり、しないかなって、思う。
お神輿とか、道具とか、たべものとか、色々なものを引き取ったけど……本当は、とってもこわい。
ハリケーンにやられると、にんげんはあとかたもなくきえてしまうんだよ。だから、街の外に出ちゃいけないきまりになってる。
だけど、ボク達はずっと外にいて……大丈夫、かな……

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ハリケーンへのそなえがおわったら、みんなで自己紹介をすることになった。
西島が起きてきてから、ちゃんと名乗ってなかったし。まだ、顔と名前が一致してないって人も、いると思うから。

そういえば、時々書き置きを残してくれてる、フォーティーツーって、どんなひと、なんだろう?
一度、会ってみたいなぁ。