Eno.108 アノーヴァ・ピィヴァル

■ 《27: アノーヴァ・ピィヴァルの日記 - 記憶・3》

オルタナリアの救世主として『地球』からやってくる勇者たち―――
彼らは世界の六つの国にそれぞれある始祖竜の神殿をひとつひとつ巡り……それらと結びついた始祖竜たちの躯(むくろ)から、力を授からなくてはならない。
すべての力がそろってはじめて、バケモノを一掃し、世界を救うことができるのだ。

だが……今となっては、ディナイア教団がそれを放ってはおかなかった。
教団の否徒たちは国々の奥深くに隠された始祖竜の躯を狙い……実際に、一つを奪ってしまった。
ユキの国の始祖竜ブラニク……産まれたばかりの私を護り、使命を与えて氷の迷宮に置いた方……その躯を。

始祖竜最後の生き残りである私が、ブラニクの代わりにならねばならなかった。
迷宮を出ることになったのは、そのためだ。

夢を見た。

タカアキは言っていた。
かつてよくしてくれた人に、私はどこか似ていると。
その人の名は……ペタラ
ハナの国の、姫であった人。